石野 秀明 発達心理学
生涯発達的な視点から,乳幼児期を中心に自己の問題について研究しています。
私とは何か,他者とのかかわりの中でどのようにして生まれ育つのか,身近ではありますが奥深いテーマです。保育や教育,養育について考えるときも,子どもと大人が日々どのような生活を送っているのかを読み解くことを出発点として,具体的な課題に取り組む姿勢を大切にしています。

●著書
『心理学研究法の新しいかたち』(共著)誠信書房,2006年
『保育ライブラリ 教育心理学』(共著)北大路書房,2004年
『ワードマップ 質的心理学』(共著)新曜社,2004年

●論文
「出来事のさなかで」(単著)『発達第95巻』,2003年
「固有名と自己」(単著)『兵庫教育大学研究紀要第23巻』,2003年
「2〜3歳時の子どもの存在/自己のありようを記述する試み」『発達心理学研究第12巻第2号』,2001年

●担当授業科目
学部:幼児心理学研究法,幼児心理学,幼児心理学演習,障害児保育論,ほか
大学院:幼年児童心理学研究「,幼年児童心理学方法論,幼年児童発達臨床論,ほか

●学部ゼミの紹介
各学年別にゼミを行っています。3年生は,発達心理学にかかわる基本文献の購読,論文の要約発表,関心のあるトピックについての話題提供などを通して,研究テーマを煮詰めていきます。4年生は,個別・少人数で相談を行いながら,卒業論文作成に取り組みます。アットホームな雰囲気の中で,自由に語り合うことを大切にしています。

●卒業論文の例
自殺予防教育についての一考察
「発達のなかのことば」についての研究:3年目の親子関係の記録から
保育におけるスキンシップの意義に関する研究:保育所と幼稚園の比較を通して

●大学院ゼミの紹介
修士論文作成に向けて研究発表と議論を行います。生涯発達的な視点から,自分の人生や実践の中で出会った課題に自由に取り組んでもらっています。そのため,これまで上梓された修士論文のテーマも,乳児期から成人後期まで多岐にわたっています。また,修了生を交えての研究会も随時行っています。

●修士論文の例
「統合保育の場」の関係論的分析:共に生きることの地平をひらく
小学校での面接に基づく9〜11歳児の自己に関する研究:家庭と学校での関係性に注目して
不登校生徒に見る中学生の葛藤と教師のあり方に関する研究

■メッセージ
「子どもの子どもへ」。発達心理学者エリクソンの言葉です。私たち大人は,さまざまな場で子どもと出会います。やがて,子どもは,かつての出会いを糧に,将来大人になったときに,次の世代の子どもと出会うことでしょう。エリクソンは,保育や教育,養育という営みを,世代継承のプロセス全体の中で捉えようとしました。子どもとの出会いの彼方に,未来への希望を見つめ続ける意志が,何よりも求められると思います。共に学ぶ意志を持つ皆さんを,心から歓迎します。