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1)行動チェックリストの実用化研究

 通常学級に在籍する発達障害児への理解と対応が求められつつあるが、現段階では必ずしも担任の先生が指導上の力量を持っているとは限りません。このような状況のもとで、最初に担任に求められることは「気にかかる」子どもの実態把握(「見立て」)であると思われます。そして、この見立てに基づいた指導・対応方法の立案が図られる支援モデルが必要となります。具体的には、i)担任の先生への気づき支援、ii)「気づき」から子どもの認知・行動の理解、iii)認知・行動特性に沿った指導・対応情報の提供を一連のシステムとした支援モデルの構築を目指しています。

 しかし、学校内で個別の発達検査を施行することは現実的には困難ですし、何らかの手だてや指導をおこなった後の効果(行動上の変化)を評価するためのツールがほとんどないのも現状です。

 そこで、本研究では特に発達障害について予備的知識を持たない小学校の先生においても使用可能な具体的な行動のチェックリストを開発してゆきます。このために、信頼性・妥当性の検討を経た後に、全国規模の標準化作業を実施して小学校の実践活動のなかで有用な子どもの行動チェック(見立て)リストを完成させることを目的としています。

2)やる気と自信を生み出す授業作り・学級経営についての研究

 長崎大学教育学部・小島道生先生、兵庫教育大学・井澤信三先生との共同研究

 勉強会「プロジェクトM」のブログがあります。

3)AD/HDの子どもの行動特徴と母親の養育態度

 愛媛県立医療技術大学・眞野祥子先生との共同研究

 AD/HDの子どもの多動性や衝動性が多いほど、また親を喜ばせるといった行動が少ないほど、母親が子どもに対して愛着を抱くことが少なくなっているいることが示されました。この結果は、二次的に母親から子どもへの愛着形成が難しくなっていることを意味しています。さらに、この愛着の程度が少なかった母親ほど、養育態度が厳格となる(ちょっとしたことでも、厳しく叱る)傾向がありました。これらのプロセスを考えてみると、下の図のようになります。これまで、AD/HDをもつ親の養育態度が厳格であることは言われてきましたが、母親の心理的プロセスに関する研究は十分ではありません。現在は、このプロセスに及ぼす他者からの影響やその形成プロセスに関する研究をおこなっています。

 赤ちゃんは、ヒトや動物を問わずその容姿やしぐさには愛くるしいものがあります。思わず、「かわいい!」と言ってしまうでしょう。母親は、この「かわいい!」に動かされて赤ちゃんの世話をしていると考えることもできます。言い換えると、母親の育児行動は子どものかわいらしさによって強化されているのです。これは、おそらく生物が生き延びていくための戦略的なメカニズムなのでしょう。まだ、自分の力で食べたり、生活ができない子どもにとっては母親による養育が絶対に必要です。また、ここには情動の働きが深く関わっていると予想されます。幼児期から児童期にかけては、外見的要素のほかに、言動や振る舞いといった行動に現れるかわいらしさが、母親の育児行動にとってより重要になってくると思われます。(写真は、今津さん家のヒマラヤン・グーとチョッキです。Thanks a lot !)

4)AD/HDと特異的発達障害

 久留米大学医学部小児科・山下裕史朗先生との共同研究

5)夏期治療プログラムの評価

 久留米大学医学部小児科・山下裕史朗先生との共同研究