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テキスト ボックス: 現在の研究プロジェクト
テキスト ボックス: ◆◆ろう・難聴児のためのインクルーシブ教育に関する調査研究◆◆
通常の学校で教育を受けるろう児・難聴児への学習支援に関心を持っている。現在,難聴学級や通常の学級(交流学級)での参与観察やアクションリサーチによる調査を行っている。また,米国やヨーロッパなどで拡がりつつあるco-enrollmentプログラムの実践についても調査を進めている。この取組では,通常の学級でろう児・難聴児と聴児がともに学び,手話も重要な教室言語として機能し,通常教育の教師と聴覚障害専門の教師が共に関わる。まさに「インクルージョン」と「手話」。一見相反する取組だが,両者を結びつけるため様々な模索と試みが行われており,それらの動きに注目している。

◆◆ろう学校,難聴学級における手話の活用と学習支援◆◆
ろう児・難聴児の学びの特徴を,手話との関わりで調査している。最終的には,指導法の検討や教材の開発に結びつけたいと考えている。その手がかりとして,教室言語(談話)に着目している。生活言語から学習言語へと発展していくためには,教室内の学習場面での対話の質が重要でないかと感じているからだ。子どもたちの個人差も大きい。認知的特性のアセスメントなども援用しながら,相互に関連づけ,指導や支援の在り方を考えたい。

◆◆バイリンガルろう教育の理念と実践に関わる調査研究◆◆
北欧のバイリンガルろう教育の実践とその変成を追いかけている。早期の人工内耳装用の拡がりとともに,その実践が大きく変わりつつある。第一言語(あるいは母語)として手話言語を獲得し,音声言語は(読み書きを中心に)第二言語として学習する,従来のモデルだけでなく,手話も音声言語(聞く,話すも含め)も共に早期から学ぶ,バイモーダル・バイリンガル・モデルなど,その実践の拡がりと模索が進められつつある。そこでは従来否定されてきた音声と手話との併用の可能性や第二言語としての(あるいは難聴児,人工内耳装用児にとっての)手話の役割も議論されつつある。これらの動きに注目している。

◆◆ろう児の第一言語としての手話の習得過程◆◆
第一言語としての手話の習得過程を縦断的に記録・分析している。現在,ろう幼児と母親との絵本読み場面でのやり取りに着目している。いかに手話による対話が生成し,発展するのか,いかに対話から語りへと展開していくのか,また手話と身振りとの関連,手話の世界と文字の世界との関連などについて,明らかにしたいと考えている。